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セブで思うアキノ前大統領の死 - フィリピンニュース, 現地生活 最新情報発信
   
  セブで思うアキノ前大統領の死
 

 6月24日午前6時半、第15代フィリピン大統領(2010年~2016年)を務めたベニグノ・アキノⅢ世が、首都圏ケソン市にある病院へ緊急搬送された後死亡が確認された。

 死亡原因は糖尿病から来る腎臓疾患によると発表され、遺体は同日午後に火葬にされたが、カトリック教徒の場合、1週間程度遺体を安置してから埋葬を行うことが多く、急なしかも火葬ということで様々な憶測は流れている。

 フィリピンに置ける火葬に関しては、従来は中国系や邦人などに行われていたが、最近ではカトリック教徒の間にも採用する例が増えていて、葬儀場では火葬設備の強化、増設を計っている。

 ただし日本では知られていないが、母親の元大統領であったコラソン(コーリー)・アキノの実家であるコハンコ家は元々は中国系であり、コーリー自身も『許娜桑』の中国名、即ち『許』家一族になるのだが、フィリピンの中国系は英語名と中国名を普通に使い分けている。

 

 確かコーリーも火葬にされて埋葬されていたと記憶し、息子も火葬にされたというのは中国系の家系としては普通であるが、亡くなったベニグノⅢ世が中国名を持っていたのかどうかは分からないが、妹の芸能人であるクリスは中国名を持っていたような気がする。

 

 このようにアキノ家は中国系にも関わらず、フィリピン経済を牛耳る中国系経済人にはノイノイは辛辣で中国系の会合に置いて『華人や華僑は脱税や節税に熱心でもっと税金を払うようにして欲しい』と苦言を述べたのは有名で、実際、中国系の脱税は税務官庁の人間を手懐けているように当たり前になっている。

 

 死亡したアキノは『ノイノイ』という愛称で呼ばれていたが、ノイノイというのはフィリピンでは目上がこどもに呼びかけるような意味があって、それだけ慈しまれたのだろうが、訃報で分るように母親の故コラソン(コーリー)・アキノ元大統領の息子という括りからは死しても逃れられなかった。

 ノイノイは1960年生まれで、大統領就任時が50歳、退任時が56歳とその後もフィリピン政界で影響力は発揮出来たが、本人は恬淡として政界から身を引き、独身であったために結婚相手は誰かと退任後にかなり追い回されていた。

 しかし、退任後に健康不安が明らかになり、ここ2年間は体調を崩し通院を重ねていたが、今回の腎臓疾患による死亡と重体説は事前に流れていなかったから、家族も驚く様な急変であったようだ。

 本人は恬淡と書いたが、2010年の大統領選では本人は2007年の上院議員に初当選し6年任期の半ばであったが、2010年大統領選前年の2009年8月に母親のコーリーが死去したのが運命を変えるきっかけになった。

 フィリピンの大統領選の立候補受け付けは投票日の半年前の10月で、それから5月の投開票日まで半年間の長期に渡る公式の選挙戦が開始されるが、水面下では1年以上前に事前運動は始まっている。

 

 2010年大統領選では、任期中に追い出され汚職で有罪となった元大統領のエストラダが復権を狙い、また不動産王で豊富な資金を持ち、しかも当時の二大政党の一方の国民党の実力者であり、上院議長も務めるヴィラールが有力候補になっていた。

 ところがコーリーの死をきっかけにノイノイの出馬を求める声が高くなり、当時のノイノイが所属していた自由党はロハスを大統領候補に決めていたが、世論の高まりに抗し切れずロハスは自らは副大統領選に回る声明を出し、ノイノイが大統領候補に決定。

 その結果はノイノイは1520万票余(得票率42.08%)を得て、地滑り的大勝となったが、副大統領候補に回ったロハスは元マカティ市長のビナイが1465万票、ロハスは1391万票と74万票の小差で落選。

 ノイノイが出馬するまでは当選確実といわれ世論調査でもトップを維持し、本人も当選する気満々であったヴィラールは557万票(15.42%)しか取れず、よもやの3位で落選。

 健闘したのはエストラダで948万票(26.25%)を得て、次点に入り汚職で有罪となっても元大統領、元有名俳優の虚名は健在で、4人に1人は投票した結果を得て人気が高いことを示した。

 ヴィラールは落選のショックが大きかったのか、残る上院任期3年を務めて政界から引退し、本業の不動産業界に復帰し、近年ではフィリピン一の大富豪、フォーブス誌が毎年選ぶ世界長者番付にも常連となっている。

 最も金儲けだけではなく政治にも執着心を持ち、妻を上院議員にさせているし、2016年の大統領選に出たドゥテルテの資金スポンサーになって、その見返りで息子は閣僚に起用されていて、まだ71歳なので政界復帰という芽の野心は残っている。

 エストラダだが、3年後の2013年選挙では何を思ったかマニラ市長に立候補し、現職を破って当選し、2期務めるが3期目を狙った2019年選挙では副市長から市長選に出た候補に大差で敗れた。

 大統領経験者が市長職に就くなど、日本でいえばあの安倍が地盤の下関市長になるようなもので普通には考えられないが、フィリピンではこういう例は珍しくない。

 エストラダを追い出して14代大統領の座に就いたアロヨが、大統領退任後に地元の下院議員になり最後は下院議長まで務めているから、権力の蜜は立ち位置は変わってもいつまでも忘れられず美味しいということなのであろう。

 さて、ノイノイに戻るが、政治歴は地元タルラック州選出の下院議員に38歳の時に当選し3期9年を務めた後、2007年の上院選に出て改選議席12の内6番目で当選する。

 

 本人はどう思っていたのか分からないが、父親は独裁者マルコスによって1983年マニラ国際空港で暗殺された元上院議員、母親は元大統領ということで毛並みは抜群ながら『親の七光り』という言葉は常に纏わりついていた。

 

 コーリーの実家はタルラック州に国内有数のサトウキビ農園を持ち、中世さながらの地元支配をしているが、コーリーの従兄がマルコスがハワイ逃亡時に一緒に逃げた政商といわれた巨万の富を持つ人物で、後に大統領選にも出ているし現在も政治への影響力を持っている。

 

 そういった名門出身であるためかノイノイは富とか地位には執着しない性格の様で、在任中はあまり派手なパフォーマンスをせず、また汚職の噂を聞かずに任期を終えた数少ない大統領という名を残す。

 

 一方、無能であったという評価もあるが、在任中のフィリピン経済は世界の好況にも支えられ常時6~7%の経済成長を遂げ、アセアン加盟国の優等生とまでいわれ、少なくても経済政策は成功していた。

 

 また、中国の南シナ海覇権問題では国際裁判所である常設仲介裁判所に訴訟を起こし、フィリピン側の主張を認める判決は出たが、強制力はなく中国側は『ただの紙だ』と鼻で笑う始末であり、ノイノイの後に座ったドゥテルテは中国ベッタリで無視する状態だが、後世の史家はこの件でのノイノイの果敢な姿勢は高い評価をするのではないか。

 

 在任中の実績として高く評価して良いのは、2011年に成田空港で懸案の反政府イスラム組織の最高指導者と秘密会談を行い和平の道筋を付けたことで、今のドゥテルテ政権はミンダナオ島和平を手柄の様に誇示しているが、このノイノイの遺産で動いているに過ぎない。

 

 この様に振り返ると今のドゥテルテのように違法薬物容疑者抹殺や道路、鉄道といったインフラばかりに力を入れる政策からは地味に感じるが、意外と実績を残しているのが分かり、名大統領として歴史に名を残すのではないか。

 

 最後に小生がノイノイの印象を書くとすれば、ノイノイは『ポルシェ911』の新車に乗っていたことで、フィリピン大統領で唯一未婚であった記録を残しながら、退任後にいかにも独身を謳歌していたようにポルシェ好きの小生としては見え、冥福を祈りたい。


  Homepage: http://cebushima-blg.jugem.jp/
Updated: 2021/06/28 (月)

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