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セブ島最北の 『ジョリビー』 - フィリピンニュース, 現地生活 最新情報発信
   
  セブ島最北の 『ジョリビー』
 

 フィリピンで知らぬ者はいない『ジョリビー』の新しい店がセブ島一番北にある町に出来た。町といっても人口の爆発しているフィリピンでは、人口だけは多くこの町は8万人を超える。



 写真はその店舗で、フィリピン国内で1000を超える他の店と外観は変わらず、この均一性がファースト・フード店の特徴でもある。

 ジョリビーというのはフィリピン最大のハンバーガー・チェーン店になるが、ハンバーガーより米飯の好きなフィリピン人嗜好に合わせて、鶏のから揚げと組ませて商売を展開し大成功した会社で、マクドナルドを優に凌いでいる。

 この会社のオーナーは中国系で、1970年代にマニラ首都圏ケソン市で商売を始めたが、その時はアイスクリーム屋であった。それが中国系の抜け目ない商才から発展し、今やこの人物、世界の大富豪番付けで550位、資産40億ドルを持つ。

 ちなみにこの番付けではフィリピンからは12人入っているが、その中で5位だから相当なものである。ついでに書いておくと12人のフィリピンの大富豪は1人を除いて全部中国系で、フィリピンの経済は中国系に握られているのが良く分かる。

 ジョリビーは左前になった会社を買い取って建て直すのも上手く、現在はピザ、中華、ケーキ、バーベキュウなどの専門チェーン店を展開し、その店舗総数は全世界で、合弁も併せると4000店を超す。

 フィリピン人の多い国にも進出していて、アジアでは香港、シンガポール、ヴェトナム、ブルネイで展開中。また、中東は5ヶ国、アメリカにも進出している。

 中東にジョリビーが進出しているのはサウジアラビアに100万人、アラブ首長国連邦に67万人とフィリピン人労働者が大量に進出中で、この層はジョリビーが故国の味として人気が高く、商売としても良いらしい。

 アメリカにはフィリピン人が300万人以上住んでいて、これらの層が目当てらしいが、ファースト・フード業界の競争の多い国だから、フィリピン人以外の嗜好に合うかどうか。

 フィリピン人が20万人以上住む日本へも進出するとの話は毎年上がっているが、日本の生活で舌の肥えてしまったフィリピン人が、懐かしさで一回くらいは来ても顧客になるかどうかで、日本人はジョリビーの味など美味いと思わないから、日本進出は難しいのではと思う。

 さて、セブ島最北端に新しく出来たこの町、町長はドゥテルテ大統領から麻薬密売組織の大物と名指されている人物で、前職は国家警察の最高幹部であったから、いくら何でもありのフィリピンでも相当な人物。

 国家警察を辞めてから2016年にこの町の町長選に立候補し、現職に7票差で当選という際どい結果であったが、当選は当選。

 この元警察幹部の妻はやはりこの町の町長を長年やっていて、前回選挙で落選。普通なら雪辱を狙って妻が挑めば良いが、本人は不人気を悟って夫を身代りに立てた。

 選挙戦がどのように戦われたか分からないが、元警察幹部側は警察権力の脅しで当選を勝ち取ったといわれているが、これはフィリピンでは当たり前で驚くほどではない。

 なお、元町長の息子はこの地方選出の州会議員で、名前に日本語が入っていて、前夫が日本人であったようだが町長になった夫の息子ではなく、元町長の妻が日本人と正式に離婚しているなら日本の名字は名乗らないと思うが、なぜか日本名を名乗っている。

 いずれにしても、この一族がこの地域で政治王朝を築こうとしているのは間違いなく、それにしても麻薬密売の大物と大統領に指摘されながら、辞める素振りは毛頭ないし、選んだ住民もリコールしようという気がないから不思議といえば不思議。

 いえば脅され、挙句の果てには殺されるのがフィリピンだから口を噤んでいるのだろうが、この町の人間は恥ずかしいとは思わないのだろうか。

 そういえばこのジョリビーの道を挟んだ隣に家具やインテリア用品を売る店があって、その店はこの町長一族の店で、ジョリビー開店にはこの町長一族の力学が働いているのではないか。

 ジョリビーなど入りたい店ではないが、ここでは淹れたコーヒーが飲めるので、中に入ったが、こういう田舎町ではコーヒーなど飲む客などいないのか、コーヒーの機械はただ置いてあるだけで、飲むことは出来なかった。

 こうやって、田舎の町にジョリビーができると、日曜日の教会のミサに山から降りて来る着飾った家族が、礼拝後に家族そろってジョリビーで食べている光景が見られそうで、それはそれで微笑ましく悪くない光景である。



Updated: 2018/04/19 (木)

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