大会開催中に毎日のように新型コロナ感染者数の記録を塗り替えていながら東京で開かれたオリンピックで、フィリピンは女子重量挙げ55キロ級で前回リオ・デ・ジャネイロ大会で銀メダルを獲得した選手がフィリピン史上初めての金メダルを獲得した。

また、ボクシングで男子フライ級と女子フェザー級で銀メダル、男子ミドル級で銅メダルを獲得し伝統的にボクシングの強い国のイメージを高めた。
重量挙げの金メダルはフィリピンが初参加した1924年パリ大会以来97年間でようやく獲得した金メダルで、また、今回のメダル数4個は、1932年ロスアンゼルス大会で獲得した銅3個を上回った。
大会前からメダル獲得者には多額の賞金が用意されていて、重量挙げ選手には1億円近い現金と住宅などが贈られ、以下他の選手もメダルに応じて賞金や物品が贈られる。
今大会で金メダル1個を得た国及び地域は22ヶ国あり、アセアン加盟国ではタイとインドネシア、このフィリピンが得、タイはテコンドー選手、インドネシアは国技といわれているバドミントン選手ペアであった。
なお、フィリピンの競技参加選手は19人、タイ‘42人、インドネシア28人とフィリピンの選手選考の要領の良さが出ている。
また期待された今回はフィリピン選手として出場したゴルフの笹生優花は参加選手60人中、20位の位置から最終ラウンドで6アンダーと盛り返したが9位に終わった。
今回初めての金メダル獲得でメディアは関心を煽っているが、日本よりは少ないが新型コロナ感染者増によって医療は逼迫し、マニラ首都圏が強力な防疫体制に逆戻りし、夜8時から翌朝4時まで特定の人を除いて外出禁止になるなど、金メダルの偉業などどこかへ飛んでしまっている。
新型コロナ対策失敗をオリンピックという行事で糊塗しようとした日本の菅政権と同様、ドゥテルテ政権も政治利用しようとしているが、その安直さに国民も呆れている。

|