世論調査好きのフィリピンでは、いくつかの民間調査会社があって、様々な調査を行っている。
しかし、その調査方法はフィリピン全土、千数百人を対象に面接調査で行っているというだけで、調査の偏り、意図的結論に導いているなど批判は多い。
調査会社の一つ『SWS』が12月3日から6日にかけて、大統領以下政府要人の業績に対して『満足か』『不満足か』を全国1500人の成人を対象に調査を行い、このほどその結果が発表された。
それによるとドゥテルテ大統領は前回9月の調査では、純満足度が64%あったのに対して微減の63%となり、政権発足当初の騎虎の勢いが減速していることが伺われた。
一方、反ドゥテルテを明確にし野党陣営をまとめ、閣僚ポストを辞任したロブレド副大統領だが、前回調査では満足が65%あり、不満足16%を差し引いた『純満足度』が49%あったのに対して、今回の調査では満足58%、不満足21%となり、純満足度は37%と激減した。
この理由はドゥテルテに弓を引いた結果と見られているが、ロブレド自身は元々前アキノ政権を作っていた自由党所属であり、ドゥテルテに物申す存在として野党側の期待は大きい。
また、議会関係では定員24人しか居ない上院議長のピメンテル(父親が反マルコスの闘志として知られる元上院議員)が満足度を7%落とし、純満足度30%となり、下院議長も12%落とし純満足度10%と低い数字が出ている。
この他最高裁長官も前回調査から下落しているが、SWSの基準では純満足度70%以上を優秀、69%~50%を非常に良い、49%~30%を良い、29%~10%を普通と分類してあるが、この基準で見る限り、調査対象者は皆普通以上となる結果になり、調査をする意味があるのかとの指摘もある。
【写真はロブレド副大統領一家 夫はアキノ政権の内務自治長官の時、セブから飛び立った飛行機が墜落して死亡】
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