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【捜査】 米の密輸を巡って 分かっている黒幕を摘発できないアキノ政権 - フィリピンニュース, 現地生活 最新情報発信
政治
   
  【捜査】 米の密輸を巡って 分かっている黒幕を摘発できないアキノ政権

 フィリピンの関税局は、国税局と入国管理局を加えて『汚職の3巣窟』と称される部局だが『汚職一掃』をスローガンにするアキノ政権にとって、この3局に巣食う汚職役人の駆除をアキノ大統領の残る任期2年半で解決ができるかどうか、その手腕が問われている。

 関税局を舞台にした密輸ではアロヨ政権下の9年間で、13千億ペソの関税収入を失っているとの報告もあり、フィリピンの2014年度予算が22千億ペソ強である額を見れば、密輸によって失われるものは大きい。

 この中で『米の密輸』に関して以前から関税局と特定の人物との癒着が指摘されていて、上院と国家捜査局(NBI)はその人物を特定しているが、巧妙な手口によって摘発には至っていない。

 NBI
の調べによると『米密輸王』として指摘されているのは中国系の『ディビット・タン』。

 この人物は26の貿易関連会社を持つ謎の人物だが、シンガポールや香港で6つの貿易会社を経営する『デビッドソン・バガヤン』と同一人物と見られている。

 1
人の人間が別の人物に成りすまして摘発を逃れるのは良くある手だが、NBI114日、密輸疑惑釈明のために司法長官と面会をしたバガヤンを逮捕したが、捜査当局の力不足もあり問題の人物であるタンという証拠がなくて即釈放となった。

 いくつもの国籍やパスポートを持つなど中国系は普通で、その盲点を突いてタンは密輸業を大々的に行っていると見られ、経済団体である『フィリピン産業連盟』の会長は『同人物が名前を使い分けて密輸をしているのは業界では衆知の事実』と証言をしている。

 このため司法省はタンとバガヤンが同一人物との見方を維持し、出入国管理局に対して国外への逃亡を阻止するために警戒命令を発令した。

 この密輸問題は米に限らず、関税局職員と業者の癒着による石油製品、自動車、食料品と多岐に渡っていて、摘発も散発的で、仮に輸出入品を厳格に検査し出したらフィリピンの経済活動は麻痺するだろうといわれるくらいの蔓延ぶりである。

 また冒頭の『汚職の3巣窟』の職員の暮らしぶりを見ると、通常の給与ではとても持てない家や車などを持つ人間がゴロゴロいて、明らかに汚職で潤っていると分かっていても、摘発できないのは摘発する側も同じような状態で『藪蛇』になるのが分かっているためと指摘されている。

 【写真はセブにある歴史的建造物に当たる関税局建物。アロヨ政権時には『南のマラカニアン宮殿』として使われていた】


Updated: 2014/01/20 (月) 11:22

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