 民間調査機関が4月1日に公表した世論調査で、ポー上院議員が大統領候補として28%の支持率を得て、前回調査でポーに1%差で肉薄し2位になったドゥテルテ・ダヴァオ市長に対して4ポイントの差を広げた。
また、汚職で有罪になりながら未だに貧困層に根強い支持を持つエストラダ元大統領がポー支持を表明したのも追い風となっている。
3位は好材料が見つからず、マカティ市長時代の汚職疑惑が払底されず、支持が伸びないビナイ副大統領でドゥテルテより1ポイント低い23%となった。
4位にはアキノ陣営が推すロハス前内務自治長官の19%で、4者の順位は変わらなかった。
最下位のサンチャゴ上院議員は病気で体調不良が伝えられ、支持率も当初より更に落とし、今回調査では2%となった。
この結果、大統領選は上位4人で実質的に争われる模様となり、1位のポー28%から4位のロハス19%までの小差状態で選挙運動は5月9日の投票日を目指して、まだ態度を決めていない浮動票を目当てにより熾烈に展開される。
副大統領選では3者が僅差で追っている状況だが、かつてのマルコス独裁時代を知らない世代の支持が高いと言われるマルコス上院議員が支持率を伸ばし、今回調査では25%を得て首位を維持していたエスクデロ上院議員と並ぶ結果となった。
エスクデロは選挙戦に入る前は40%以上の支持率を集め、当選確実な候補といわれていたが、選挙戦の不味さと候補者本人の魅力のなさから選挙戦に入ってから支持率を落とし、マルコスの巧妙なイメージ選挙に押されている状態となっている。
一方、ロハスとペアを組んでいるロブレド下院議員は立候補表明時の一桁台の支持率が選挙戦が進むに連れて名前が浸透し、今回は21%とロハスより支持を得ている結果となり、上位2人に急迫している様子が伺え、今後の選挙戦いかんで勝利を得る可能性を残している。
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