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【風化】 マギンダナオ虐殺事件から9年 裁判は進まず - フィリピンニュース, 現地生活 最新情報発信
政治
   
  【風化】 マギンダナオ虐殺事件から9年 裁判は進まず
 20091123日、ミンダナオ島マギンダナオ州で起きた『虐殺事件』から9年経ったが、虐殺に関与し逮捕、起訴された106人は公判中ながら、一向に進まぬ裁判に遺族をはじめ関係者は焦燥を隠せない。

 また、同事件では他に起訴されながら逮捕を免れるために逃亡している裳のが70人以上にも上がり、捜査当局の怠慢も指摘されている。

 この事件は2010年に行われる正副大統領選を除く全国選挙の立候補届に行く一行の車列が白昼、襲撃され58人が殺害された。

 その殺害された中に車列に同乗していた報道関係者32人が含まれていて、国際的なニュースともなった。

 事件は当時のマギンダナオ州の権力支配者のアンパトゥアン一族が、対立する一族から同州知事選に立候補を阻止するための犯行で、その単純な発想には強い批判が起こったが、フィリピン中、同様な政治的抹殺は日常茶飯事で少しも改まっていない。

 犯行首謀者は殺害された側の政敵であったマギンダナオ州知事のアンダル・アンパトゥアンで、その息子の同地域のイスラム教徒自治区(ARMM)知事、同じく息子の町長など公職者が武装した私兵団を使って恐怖政治を同地域で行っていたのも明るみになった。

 こういった私兵団がフィリピンでは跋扈していて、特にミンダナオ島では反政府武装組織を牽制するために、政府側が積極的に支援している。

 中でも、事件のあった時期の大統領はアロヨであり、アロヨとアンパトゥアン一族との癒着も指摘されていて、これが裁判が進まない一つともいわれている。

 アロヨは大統領退任後に汚職などの罪で逮捕され、長期間拘置されていたが、身を守るために地元パンパンガ州の下院議員になり、現在は下院議長として完全に復活。

 裁判の遅れだが、司法制度の欠陥もあって、刑事、民事共にあらゆる裁判案件に時間がかかり過ぎるとの指摘は以前からあるが、ドゥテルテ政権でも同じで、そのため面倒な裁判を経ない方が簡単という発想がドゥテルテ政権による1万人以上が殺害された違法薬物関与者抹殺政策の底流にあるとまでいわれている。

 しかしながら、昨年ミンダナオ島マラウィ市で発生したイスラム武闘派による占拠事件では、一部起訴者の一審判決が先頃出されていて、司法制度の欠陥ではなく政府と司法当局のやる気の問題ではないかとの指摘がなされている。

 マギンダナオ虐殺事件はもう過去のものとして当局は怠慢を決め込んでいて、また次から次と殺人事件の発生するフィリピンでは、世論の記憶も薄れ、虐殺事件の全面解決は永遠にないとまでいわれている。


Updated: 2018/11/24 (土) 11:27

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