1996年に開設された在フィリピン日本大使館セブ出張駐在官事務所が、2021年1月を目途に総領事館に昇格することが明らかになった。
 セブの駐在官事務所が総領事館に昇格するのは数年前から流れていたが、ダヴァオ市を地盤とする現在の大統領ドゥテルテが当選した後は、自民党安倍外交のご機嫌伺い、早く言えば懐柔になるが、ダヴァオの駐在事務所が2019年1月に先に昇格してしまった。
その不公平さを詰っても仕方がないが、セブの登録在留邦人数が昨年11月で3043人、片やダヴァオは1753人、また日系企業数でもセブは246社、ダヴァオは35社と明らかに中味が違っていた。
また、セブは日本からの直行便が毎日数便が就航しているようにリゾートして定評があり、その訪れる観光客数や英語習得のための短期滞在者を加えると、邦人滞在総数はダヴァオの10倍近く居るのでは見られている。
今回は日本の外務省も2020年度予算要求に組みこみ、2020年度予算が成立すれば3月末から開設準備に入るとしている。
セブには既に韓国や中国の総領事館が開設されており、外交的にもバランスが取れた配置となる。
現在のセブ駐在官事務所は所長以下3人の領事が駐在しているが、総領事館に昇格すると7人の領事が駐在することになるが、7人も駐在する領事の仕事がセブにあるのかとの指摘もあり駐在領事数は未定。
これはむしろダヴァオ総領事館に向けた方が良いとの指摘で、ドゥテルテ退任後はダヴァオの政治的位置と経済の減速が予想されているために、ダヴァオが総領事館に昇格したが元の出張駐在官ベースで良かったとの嘆き節も出るのではないかとの見方もある。
【写真は総領事館昇格が決まったセブ出張駐在官事務所のあるビルで7階に事務所はある】
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