 マニラ首都圏に隣接し、フィリピン最大の淡水湖(面積949平方キロ)である『ラグナ湖』は近年、水質汚濁が問題になり総合的な環境対策が求められている。
これに対して世界銀行は水質浄化事業に取り組む『環境天然資源庁・ラグナ湖開発局(LLDA)』 へ1,000万ドルの融資を4月13日に決定した。
融資内容は(1)沿岸でのゴミ処理施設建設。(2)排水路と下水処理整備。(3)湖に流れ込む24河川の洪水制御計画(3)エコ観光促進。などとなっている。
このプロジェクトが成功すれば、周辺で漁業、農業を営む人々の生活向上に役立つと共に、周辺にある工業団地への工業用水の供給、首都圏への新たな水がめなどとして役立つと見通されている。
趣旨は結構だが融資された金額が途中で雲散霧散してしまう事業がフィリピンには多く、その実効性について異を唱える向きもある。
実際、国連などの公的機関が援助した各種プロジェクトの中には経理の不正指摘もあって、世銀の融資といえどもプロジェクトへの金の流れには注意が必要である。
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