コロナ禍で観光業は青息吐息のセブだが、ピンチはチャンスとホテル業に進出する企業もある。

この企業はセブを拠点とする不動産開発大手のセブ・ランドマスター社(CLI)で、リゾート施設が集中するマクタン島東岸に17階建てのホテルを建設することを7月末に発表した。
CLIは今年になって、この高級リゾートを含めて3つのプロジェクトを開始し、本業の不動産開発事業は好調で本年度は昨年比15~20%の成長を見込んでいる。
実際、第一4半期(1月~3月)の純利益は7億2520万ペソ、前年同期比12%増となり、同社では年度末には23億ペソ以上純益が見込まれるとしている。
新リゾート・ホテルの事業総額は25億ペソ(約27億円)で、4500平方メートルの敷地内に建設し、開業はコロナ騒ぎが収まり、観光業界が以前のように復活することを見越した2024年を予定している。
同敷地内には既にセブでレストランなどを展開するアバカ・グループが部屋数僅か9室という高級リゾートを経営していて、CLIは2019年に同地を買収したが、新高級ホテルの運営にはアバカ・グループが継続する。
新ホテルは全て海岸に面したスイートルームの125室。部屋の広さは40~50平方メートルで最高級スイートルームは105平方メートルとなっている。
最近のホテルで定番となっているインフィニティ・プールや建屋屋上には360度のルーフデッキ・バーを設置し、ジムやスパ、子ども用の専用ルームも設けられている。
新ホテルのある隣にはヒルトン・ホテルが撤退後に入ったスイス資本の高級ホテル・グループのモーベンピックがあり、その先には中国系のシャングリアと5つ星クラスの高級リゾートが建ち並び、これら先行組に対して新リゾート・ホテルはいかに展開するか業界では注目が集まっている。
【写真は同リゾートの完成予想図】
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