11月25日からアジア最大の低価格航空会社である『エアアジア』が、マクタン・セブ国際空港と台湾・台北とシンガポール間に新しい直行路線を設けることとなった。

その就航内容だが、セブ-台北間は週3便(水、金、日)で、セブ発は午前6時10分、台北着午前9時。台北発はセブ発が到着する同日の10時10分、セブ着が午後1時となっている。
使用される機種はエアバス社のA320で、座席数はエコノミーのみの180席。
セブ-シンガポール便は週4便(月、水、金、日)の、セブ発午後4時55分、シンガポール着午後8時30分。シンガポール発は午後9時10分発でセブには翌深夜午前12時55分。
この運行スケジュールで分かるように着陸から次の飛行まで同社は非常に短い時間で運行していて、同社の慢性的な離発着の遅延の目立つ現状から定時運行は難しいのではと指摘されている。
セブから台湾、シンガポールへの新たな新路線は同地からの観光客誘致もあるが、フィリピン人の労働者(OFW)を何れも多く受け入れている国でもあり、その利用も見込まれている。
現在、セブから台湾への直行便はセブパシフィック航空も就航していて、また、セブ-シンガポール間にはシンガポール航空(SQ)の子会社、シルクエアーが以前から直行便を飛ばし、またSQの低価格航空会社タイガーエアーも就航していて、低価格航空会社同士の更なる値段設定競争があると利用者から期待されている。
このように続々と新路線が就航するセブ・マクタン国際空港だが、現在の年間利用客数450万人から1250万人に拡大させるために第2ターミナルを建設中で、その完工時期は2018年6月までと発表された。
第2ターミナルはフィリピンの建設大手メガワイド社と、インドの建設大手GMR社との共同企業体で施工が進められているが、竣工後の25年間はターミナル運営権を同企業体が持つ。
このように同空港の将来はバラ色模様だが、同空港はフィリピン空軍も使用する3300mの滑走路1本しか持たず、これ以上の拡張は難しいために、泥縄的な運用に陥っているマニラ国際空港の二の舞になるのではと危惧されている。
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