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北朝鮮のごり押しで、平昌オリンピックはスポーツの祭典などという綺麗ごとではなく政治の舞台と化したが、度を超えた報道合戦による美談作りで日本人のオリンピック好きは高まる一方。

しかし、今回の冬季オリンピックにはフィリピンも選手2名が参加しているものの、フィリピン国内は参加していることはおろか、韓国でオリンピックが開催されていることさえ知らない人が大多数で、報道の場においてもほとんど取り上げられていない。
今回参加したのはフィギュアスケート男子の『マイケル・マルティネス(21歳)』【写真】と、男子大回転の『アサ・ミラー(17歳)』。
フィギュアスケート男子では日本の羽生選手が前回のソチ・オリンピックに続く連続の金メダル、銀メダルに宇野選手が入る健闘を見せたが、マルティネス選手は30人参加したSP(ショート・プログラム)部門で28位となり、次のフリーに進めなかった。
同選手の得点は55.56点で、優勝した羽生選手は同部門111.68点とマルティネス選手のほぼ倍の得点を叩き出している。マルティネス選手は前回大会に続いて2度目の出場であったが、世界のレベルはかなり高いことを知ら示した。
一方、大回転に出場したミラー選手はアメリカ在住で、フィリピンとアメリカの2重国籍を持ち、今回はフィリピン国籍で出るという便利でご都合の良い立場。
雪のないフィリピン国内ではスキーの選手を生むことは難しいが、同選手のように世界中に住んでいるフィリピン人の子弟がフィリピン人として参加は可能で今後もこの手で参加をする選手は多くなるだろうし、過去にメダルを取った選手にはアメリカ在住のフィリピン系もあった。
ただし、国籍などオリンピックを含めてスポーツ界では参加するために国籍を変える者が多く、今回の開催国、韓国も露骨に冬季選手を移籍させている。
さて、このミラー選手、アメリカでは実績から参加不可能だがフィリピン人なら堂々の出場が出来ると参加したが、この世界も甘くはなく、男子大回転にエントリーした110人中、70位に終わった。
日本なら参加するだけでも意義があると見られるオリンピックだが、2選手の地味過ぎる成績からフィリピン国内マスコミも黙殺状態。
中には、選手よりも国際オリンピック委員会の役員として参加したい、フィリピン側の自己満足ではないかとの辛い見方もある。
なお、今回の大会にはマレイシアが初参加しているが、これなども次期冬季オリンピックを開催する中国が、参加国を増やすための布石ではないかといわれ、参加して意義があるのは選手よりも役員だけと評されている。
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