今年の7月8日に日本からフィリピンへ寄贈された新型コロナワクチン112万4100回分に続いて、10月28日に日本製の89万6000回分の寄贈ワクチンがマニラ国際空港に到着した。

2度目の寄贈は合計196万回分で残りは30日に到着し、これで日本のワクチン寄贈数は累計308万回分になる。
フィリピンの新型コロナ感染者累計は10月28日現在、277万人2491人、死者は4万2575人となっていて、一時期は1日2万人近くの感染者数を出していた頃と比べて、感染者数は下がり5000人を切る日が続いている。
そのため、政府は規制解除を緩めて経済の立て直しを図っているが、1日当たりの感染者数に比べて死者数は毎日200人前後を記録し、経済的な理由によって充分な医療を受けられない人が未だ多いということが明らかになっている。
また、ワクチンの接種に関して現在接種率は30%に届かず、他の国と比べても低いことが分かっている。
このため大統領は『未接種者は逮捕する』などと息巻いているが、鈍いのが実情である。
この原因としてアキノ政権時代に人体実験ではないかと批判された『デング熱ワクチン』接種で多くの死者を出したためのワクチンへの恐怖が挙げられている。
また、SNS依存の高い人々がこれらから得る、根拠不明の新型コロナ・ワクチンに関する偽ニュースに影響されていると指摘されている。
アメリカほどではないがワクチン未接種者には出社させないなども出ているが、一方、ワクチン接種完了者に対して観光客を受け入れる国内の著名な観光地も徐々に現れ、こういった目先の利益とはいえ今まで拒否していた人々が接種を受ける人が増加している。
こういった混沌状態の中、政府は高齢者や基礎疾患のある人々へ3回目の接種を行うことを発表。
また、12歳から17歳の未成年者への接種も始まっていて、年末までに少なくてもワクチン接種者5000万人を完了させると政府関係者は目標を挙げている。
【写真は日比の政府関係者によるワクチン到着時の贈呈式】
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