
世界の国際空港の中で最悪レベルと評価されているマニラ国際空港【写真】の第3ターミナルで、4月2日午後8時45分から翌3日午前2時頃まで停電があり、同ターミナルを発着する低価格航空会社を中心に欠航80便以上、利用客1万数千人に影響が出た。
停電が起きてから空港当局は同ターミナルを一時閉鎖したが、ターミナル内で足止めされた搭乗予定者と搭乗予定者が同ターミナル入り口に押し寄せた事態に対して、当局側の対応は悪く混乱に一層拍車がかかった。
停電の原因は非常用自家発電装置が作動しなかったためと当局側は説明しているが、非常用装置が非常時に作動しなかったことに対して失笑を買い、空港管理体制の無能力さを暴露した。
当局の説明によると、同ターミナルには10台の自家発電装置を設置していて、停電時には自動的に作動する仕組みになっていたが、停電時に機能せず約5時間に渡る停電を引き起こした。
発電装置は3ヶ月ごとに点検するようになっているが、その点検を怠っていて、2015年8月以降実施されず、また、専門的知識を持った人物が管理していなかった事も判明。
設備はあってもメインテナンスのできないフィリピンの悪弊が今回図らずも現れたが、これが空港の心臓とも言える航空管制システムの停電で無かった事を奇禍とするも、他人事の言い訳に終始する空港当局の対応には批判が集まっている。
同空港のトップは『総裁』などと大仰に呼ばれ、時の政権の人事関与も非常に強い体質から今後もこのような事故、不手際を何度も起こすのではと指摘されていて、完全『民営化』あるいはマクタン・セブ国際空港のように民間委託にするべきとの声も強い。
|