Date:
国民的英雄
グラシアノ・ロペス・ハエナ(1856−1896)
 1856年12月18日イロイロ州ハロ町に生まれたロペス・ハエナは「フィリピン人雄弁家の第一人者」と呼ばれた。
 ハエナは、マドリードにおけるプロパガンダ運動の創始者で、1889年にバルセロナで機関紙「ラ・ソリダリダッド」を発行してリサールやデル・ピラールを支援した。
 医学を学んだハエナは2年間サンファン・デ・ディオス病院で助手として勤務した後に故郷のイロイロで病院を開業、貧しい人たちのためにしばしば無償で診察を行った。こうした患者との対話を通じて貧しいフィリピン人はスペイン人に抑圧されていることを悟る。
 1874年、スペイン人修道士の極端な貪欲さ、怠慢、残忍性、欲望を表現した風刺小説「フレイ・ボトド(権力争い)」を発表した。これがイロイロの修道士や植民当局の逆鱗に触れ1880年スペインへ脱出した。
 スペインにおけるプロパガンダ運動の資金を集めるため「ディエゴ・ラウラ」という偽名でフィリピンに帰国して仲間に会ったが、当局に発見され香港に追放される。その後スペインに戻ったが貧しさから結核となり1896年1月20日にバルセロナでその生涯を閉じた。